相続放棄手続きの流れ

相続放棄手続きの流れ相続放棄手続きは、相続開始地(被相続人の最終住所)を管轄する家庭裁判所でおこないます。相続開始地が遠方であったとしても、他の家庭裁判所で手続きをすることはできません。

けれども、司法書士に手続きをご依頼くだされば、裁判所への書類提出を郵送などによりおこなえますので、管轄裁判所がどこであったとしても、相続放棄手続きをするにあたり余計な追加費用がかかるようなことはありません。

また、司法書士に相続放棄の手続きをご依頼いただく場合には、戸籍謄本などの必要書類収集、申立書の作成、裁判所への提出をすべてお任せいただけます。そのため、ご相談の前に手続きの流れについて知っておく必要は無いのですが、ご参考までに大まかな流れを解説します。

1.初回のご相談(相続放棄の選択)

事前にご予約のうえ当事務所までお越しください。とくに事前の準備は不要ですし、相続放棄をするべきかが分からない場合でもご相談いただけます。

当事務所では、司法書士高島一寛が責任を持ってすべてのご相談に対応しています。最初にくわしくお話を伺ったうえで、もっとも良い方法を司法書士がご提案いたします。

そして、相続放棄をすべきだと判断した場合には、手続きの流れ、必要書類、費用などについてわかりやすくご説明します。ご相談の結果、ご依頼に至らなかったとしても費用はかかりませんので、安心してご相談にお越しください。

なお、相続放棄の手続きを依頼できる専門家は、弁護士と司法書士に限られます。その他の専門家といわれる人に相談しても、手続きを依頼することはできませんので注意してください。

2.申立準備

戸籍謄本(除籍謄本)、除住民票など必要書類の収集をした後に、相続放棄申述書の作成をおこないます。

被相続人との関係によっては数多くの戸籍謄本などが必要となり、相続人がご自身で取得するのは困難なこともありますが、すべて司法書士が代わりにお取りできます。相続放棄の手続きは迅速におこなう必要がありますから、戸籍謄本などの収集についてもすべて当事務所にお任せいただくことが多いです

また、ご自身が相続人となったことを知った時から3ヶ月が経過している場合などでは、必要に応じて「申述の理由」についての詳しい事情説明書も作成します。当事務所では、くわしく事情を伺ったうえで、司法書士が説明文書の作成をおこないます。そして、内容をご確認いただいた後に、自筆で署名し押印をしていただいております。

少しでも不安がある場合には、経験豊富な専門家に依頼するのが必須だといえます。ぜひ、当事務所にお任せください。

3.家庭裁判所への申立

被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ、相続放棄申述書および申立添付書類を提出します。申立書の提出は司法書士がおこないますから、ご依頼者(申述人ご本人)が裁判所へ行く必要はありません。

遠方の裁判所への申立の場合には、郵送により必要書類の提出をおこないます。そのため、全国どこの家庭裁判所への手続きであっても費用が加算されることもありません。

また、申立書を提出した後になって、戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)や、その他の書類の追加提出を求められることもあります。その場合の、家庭裁判所からの連絡も司法書士あてに来ますから、ご自身で対応する必要はありません。

4.家庭裁判所からの照会(問い合わせ)

家庭裁判所への申立からしばらくすると、申述人に対する照会(問い合わせ)があります。通常は文書によることが多いです。この場合、「照会書」が家庭裁判所からご自宅に郵送されてくるので、同封の「回答書」に必要事項を記入して返送します。

回答書へは、相続放棄申述書と矛盾しないように記入することが大切です。当事務所にご依頼くださった場合には、司法書士が照会書の内容を確認し書き方についてのご説明をしています。照会書をご持参いただいても、メールやファックスでお送りいただいても結構です。

申立をしてから、照会書が送られてくるまでの期間は早ければ1週間程度ですが、申立先の家庭裁判所によっては1ヶ月くらいかかることもあります。家庭裁判所で受付がされていれば、その後、期間は関係ありませんから、少し位時間がかかっても心配は不要です。

4.相続放棄申述受理通知書の送付

家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されると「相続放棄申述受理通知書」が送られてきますので、必要に応じて相続放棄申述受理証明書の交付請求をします。

相続放棄申述受理通知書があれば相続放棄の申述が受理されたことは明らかですから、必ずしも相続放棄申述受理証明書が必要となるわけではありません。

実際にも、相続放棄申述受理通知書を提示すれば済むことが多いと思われます。ただし、不動産相続登記の際など、相続放棄申述受理通知書ではなく、申述受理証明書の添付が求められる手続きもあります。

最後に、相続放棄が認められたことを、債権者(貸金業者など)や、市区町村役場などへ通知すれば手続きは完了です。債権者などへの通知も司法書士におまかせいただけますから安心です

関連情報(相続放棄の基礎)

  1. 相続放棄とは(相続の承認・放棄の選択)
  2. 誰が相続人となるのか(法定相続人)
  3. 相続放棄手続きの流れ
  4. 相続放棄の必要書類
  5. 未成年者(または、被後見人)が相続放棄する際の特別代理人選任

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