相続放棄の取消しの申述が出来る場合

1.相続放棄申述の取消し(撤回)は出来るのか?

相続放棄の申述が家庭裁判所によって受理され、相続放棄の効力がいったん生じた場合、後になって取消し(撤回)をすることは原則として許されません。相続放棄申述の撤回が許されるとすれば、他の相続人や利害関係のある第三者の地位が不安定なものとなるからです。

ただし、次に挙げるような事情がある場合には、相続放棄の取消を家庭裁判所に申述することが認められています。

  • 詐欺または脅迫による場合。
  • 未成年者が法定代理人の同意を得ないで相続放棄申述をした場合。
  • 後見監督人がある場合、被後見人もしくは後見人がその同意を得ないで相続放棄申述をした場合。
  • 成年被後見人本人が相続放棄申述をした場合。
  • 被補佐人が補佐人の同意を得ないで相続放棄申述した場合。

民法919条(相続の承認及び放棄の撤回及び取消し)

 相続の承認及び放棄は、第九百十五条第一項の期間内でも、撤回することができない。

2  前項の規定は、第一編(総則)及び前編(親族)の規定により相続の承認又は放棄の取消しをすることを妨げない。

3  前項の取消権は、追認をすることができる時から六箇月間行使しないときは、時効によって消滅する。相続の承認又は放棄の時から十年を経過したときも、同様とする。

4  第二項の規定により限定承認又は相続の放棄の取消しをしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

2.相続放棄が錯誤により無効である場合

相続放棄が錯誤により無効であるとしても、相続放棄の無効(を理由とする取消し)の申述をすることは出来ません。ただし、相続放棄に法律上無効原因があるとしてその無効を主張する利益がある者は、別途訴訟でそれを主張して争うことは可能です。

相続放棄の無効事由を主張して,家庭裁判所にその相続放棄の取消しの申述の受理を求めることができないと解しても,相続放棄に法律上無効原因があるとしてその無効を主張する利益がある者は,別途訴訟でそれを主張して争う途が用意されているのであるから,同人に,実体法上も,手続法上も,看過すべからざる格別の不利益をもたらすものではない。換言すれば,実定法上の規定がないにもかかわらず,敢えて,解釈上,民法919条1・3項及び家事審判法9条1項甲類25号の2(現在の家事審判手続法39条 別表1の91)を類推適用して,相続放棄の無効の申述を受理すべきであるとしなければならない必要性は見当たらない。

3.相続放棄取り消しの申述手続き

相続放棄申述の撤回は原則として許されず、上記のような事情がある場合にのみ取消が認められていますが、取消の申述ができる期間についても限りがあります。

(1) 申述できる人

相続放棄の申述をした人、またはその法定代理人

(2) 申述できる期間

相続放棄の取り消しの申述は、追認できる時から6ヶ月以内に相続放棄取消申述書を家庭裁判所に提出しないと、取消権が時効により消滅します。また、相続放棄申述の時から10年が経過したときも同様です。

なお、追認できる時とは、脅迫により相続放棄申述した場合は脅迫状態が終了したとき、詐欺による場合は本人が詐欺によることを知ったとき、成年被後見人については本人が能力を回復して相続放棄を知ったときです。

(3) 管轄裁判所

相続開始地(被相続人の最後の住所地)の家庭裁判所

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