2019年に入り、当事務所への相続放棄手続きのご依頼件数が増加傾向にあります。

当事務所が書類作成をおこない、家庭裁判所への申立てをおこなった相続放棄の手続き件数は、2019年8月半ばの時点で40件を超えています。

2018年の相続放棄のご依頼件数でお知らせしたとおり、昨年、一昨年はご依頼件数が減少しておりましたが、今年は既に昨年1年の合計(31件)を上回っている状況です。

最近承ったご相談の傾向として、「少しお話を伺った限りでは、相続放棄できるかが判断できないような、込み入った事情のある」ような場合が多いと感じます。

もちろん、ご依頼の大多数は相続開始時から3ヶ月以内の、問題なく相続放棄が認められるようなケースです。けれども、最近は特に複雑な事情がある場合についての、ご相談が増えているというわけです。

他にも問合せしてみたけれど、「今から相続放棄をするのは難しいと言われてしまった」というようなお話もよく耳にします。

司法書士や弁護士であっても、現実に多数の相続放棄手続きを取り扱ったことがあるのでなければ、本当に相続放棄が受理されるかどうか判断できないようなケースも多いと思われます。

自信を持って判断できるのでなければ、手続きの依頼を受けることを躊躇することもあるでしょうし、「今から相続放棄の申立てをしたとしても、受理されるかどうかは分からない」というような曖昧な言い方しかできないかもしれません。

もちろん、当事務所でもすべてのケースで相続放棄が受理されるかを断言することはできませんが、「受理されると判断して申立をしたのに、予想に反して却下されてしまう」というようなことはまずあり得ません。これまでに多数の申立てをおこなってきた経験により判断が可能だからです。

それでも、ご相談時に詳しくお話を伺った結果、相続放棄が受理されるのは難しいと判断せざるを得ないケースもあります。その場合でも、専門家としての見解をご説明したうえで、どうするのがよいかをご判断いただいています。

そして、受理されるかどうか判断が難しいときであっても、ご依頼者の希望により申立てをおこなうという場合もあります。そのようなときには、事前に見通しをお伝えしてから、作成した文書(事情説明書など)をご覧いただき、ご依頼者の納得のうえで申立をするようにしています。

当事務所ではすべてのご相談に、このブログを執筆している司法書士高島が直接ご対応しております。ご相談は予約制ですので、事前にご連絡のうえご相談にお越しくださるようお願いいたします。