相続放棄の手続きについて専門家に相談しようとするとき、選択肢となるのは弁護士と司法書士のいずれかのみです。その他の専門家といわれる人に相談しても、家庭裁判所への申立手続きを依頼することはできませんのでご注意ください。
司法書士と弁護士どちらに相談すべきか
1.手続きが上手くいくかに違いがあるのか
2.司法書士に頼んだ場合の手続きの流れは
3.相続放棄を弁護士に頼んだ方がよい場合
4.結局どちらを選んだらよいのか
5.弁護士と司法書士以外の選択肢はあるのか
相続放棄の手続きについて専門家に相談しようとするとき、選択肢となるのは弁護士と司法書士のいずれかのみです。その他の専門家といわれる人に相談しても、家庭裁判所への申立手続きを依頼することはできませんのでご注意ください。
司法書士と弁護士どちらに相談すべきか
1.手続きが上手くいくかに違いがあるのか
2.司法書士に頼んだ場合の手続きの流れは
3.相続放棄を弁護士に頼んだ方がよい場合
4.結局どちらを選んだらよいのか
5.弁護士と司法書士以外の選択肢はあるのか
相続放棄の手続きが無事に完了する、つまり、相続放棄の申述が受理されるかどうかでいえば、ほとんどの場合において司法書士と弁護士のどちらに相談しても違いはありません。まず、相続開始から3ヶ月の法定期間内の申立てであれば、適切に手続きをすれば必ず受理されるものですから、司法書士でも弁護士でも通常は全く問題ありません。
それでは、相続放棄など家庭裁判所での手続きの申立てを、司法書士に依頼した場合と、弁護士を選んだ場合とでは何が違うのでしょうか。
これは、弁護士に依頼した場合には、弁護士が依頼者ご本人の代理人となり申立てが出来るということです。したがって、裁判官や裁判所書記官などとの直接のやり取りが必要な手続きであるときには、弁護士を代理人として申立てをおこなった方がよいかもしれません。
ところが、相続放棄の手続きにおいては、裁判所とのやり取りは文書のみによる場合がほとんどです。具体的な流れとしては、裁判所へ相続放棄の申立てをすると、その後に、裁判所から文書による照会(問い合わせ)があります。そして、裁判所から送られてきた照会書に必要事項を記入して返送すれば、相続放棄の申述は受理されます。
つまり、裁判所へ行って裁判官の面接を受けたり、裁判所書記官と電話でやり取りするようなことは通常ありませんから、多くの場合において代理人を立てる必要はないわけです。
たとえば、当サイトを運営している高島司法書士事務所(千葉県松戸市)へ手続きをご依頼いただいた場合、裁判所への申立書(相続放棄申述書)の作成は司法書士がおこなうので、ご依頼者には署名押印をしていただくだけです。
また、家庭裁判所への申立ても司法書士がおこないますから、依頼者ご本人が裁判所へ行ったりする必要はありません(裁判所が遠方にある場合、司法書士から裁判所へ書類を郵送することにより申立てをおこないます)。
そして、追加書類が必要な場合などの裁判所書記官からの連絡も、書類作成をおこなった司法書士あてに来るのが通常なので、依頼者である相続人が裁判所とのやり取りを直接することはありません。
申立てからしばらくすると、家庭裁判所からご自宅に「照会書」が届きます。この照会書をご持参いただくか、またはメールやLINEなどで当事務所へお送りいただければ、書き方についてご案内します。司法書士がお伝えしたとおり、回答書に必要事項を記入して裁判所へ返送すればよいのですから、何も難しいことはありません。
結局、確実に受理されることが事前に判断できる相続放棄の手続きにおいては、司法書士、弁護士のいずれに依頼してもまったく問題ないといえます。
家庭裁判所へ相続放棄申述受理の申立てをすると、ほとんどの場合、文書の照会のみによって手続きが完了するのは既にご説明したとおりです。しかし、文書によるやり取りのみによっては受理すべきかの判断が困難である場合などに、裁判所へ出頭しての説明が求められるようなケースがまれにあります。
そのような場合には、弁護士を代理人として申立てをしていれば、代理人である弁護士もその場に同席できるので安心かもしれません。ただし、司法書士にご依頼いただいた場合であっても、申立時に提出する事情説明書などにより、しっかりと説明をおこなっておけばほとんどのケースで問題なく手続きが完了するといえます。
また、当事務所では、弁護士を代理人として申立てをおこなった方がよいと司法書士が判断する場合には、そのことをちゃんとご説明します。したがって、司法書士で大丈夫かなどとご自身で判断しようとする前に、まずはご相談にお越しいただいてまったく問題ありません。
相続放棄手続きの経験が豊富な専門家であれば、ご相談を受けたケースでの相続放棄が受理されるかどうかは、ほとんどの場合について事前に予測が可能です。したがって、専門家であっても結果を見通すのが困難であるようなごく限られた場合を除いては、司法書士、弁護士のいずれに相談しても問題はないはずです。
ただし、注意すべきであるのは、司法書士、弁護士であれば誰もが相続放棄の手続きについて精通しているわけではないということです。とくに相続開始から3ヶ月経過後の相談である場合などでは、司法書士、弁護士のどちからを選択するかというよりは、相続放棄の手続きに精通しているかどうかで判断すべきだともいえます。
相続放棄が受理されるかどうかについては、実際の申立てを数多くおこなった経験が少なければ、自信を持って判断するのが困難なこともあるからです。高島司法書士事務所(千葉県松戸市)では、他の専門家(弁護士、司法書士)に断られたという方からのご依頼も多数いただいております。
相談しようとしている司法書士と弁護士のどちらも相続放棄の手続きに精通しているとして、後はどちらを選択すべきかについては、手続きにかかる費用も大きなの判断材料となるでしょう。一般には、弁護士へ相続放棄の申立てを依頼するよりも、司法書士に書類作成(及び裁判所への提出)を頼んだ方が費用が安く済むことが多いはずです。
そこで、専門家(弁護士、司法書士)に相談するときには、相続放棄が受理されるかの見通し、さらに総額で費用がいくらかかるのかを事前に確認したうえで、依頼するかどうかを判断するのがよいでしょう。なお、当事務所では費用(司法書士報酬、実費)の総額について必ず事前にご説明しています。費用についての明確な説明がないところに依頼するのも避けた方がよいと思われます。
結論から申し上げれば、弁護士と司法書士以外に相続放棄の手続きを相談できる専門家は存在しません。
弁護士が相続放棄の手続きをおこなえるのは当然として、司法書士業務として法律に定められた「裁判所に提出する書類の作成」により、司法書士は相続放棄申述書の作成や裁判所への提出をすることができます。
もしも、弁護士と司法書士以外の専門家(「行政書士」や「相続○○士」のような人)に相談したとしても、相続放棄についての一般的な説明を受けることはできたとしても、実際の申立書の作成や裁判所への提出を依頼することはできません。
これは、知識や経験の問題ではなく法律の規定によるものなので、相続放棄などの裁判所の手続きについては必ず弁護士と司法書士のどちらかに相談するようにしてください。
相続放棄の相談室は、松戸駅徒歩1分の高島司法書士事務所が運営しています。当事務所は2002年2月に千葉県松戸市で開業して以来、相続放棄やその他の遺産相続手続きを多数取り扱ってまいりました。
3ヶ月経過後の相続放棄についても豊富な経験がありますから、他で断られてしまったような場合でもすぐに諦めることなく当事務所へお問い合わせください(とくに3ヶ月経過後の相続放棄については、家庭裁判所への申立てをする前にご連絡ください)。
当事務所の大きな特徴はホームページをご覧になった個人のお客様からのご依頼が多いことであり、初めてのお客様へも親切丁寧な接客を心がけています。事務所へお越しいただいての、手続きのご依頼を前提とするご相談・お見積もりはいつでも無料で承っています。
ご相談は予約制ですので、必ず事前にご連絡くださるようお願いいたします。また、当事務所について詳しくは、松戸の高島司法書士事務所ホームページをご覧ください。