債権者への対応はどうすればよいのか

債権者から連絡(請求、督促)が入っている場合に、どのように対応したらよいのか頭を悩ませている方からのご相談を多くいただきます。そこで、相続放棄する際の債権者への対応方法についてまとめて解説します。

1.相続放棄することを債権者に知られない方がよいのか

2.債権者への通知はどのようにしたらよいのか

3.名前を聞いたこともない会社ならば無視してよいのか

4.相続放棄が受理されたら絶対に安心か

1.相続放棄することを債権者に知られない方がよいのか

相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法939条)。したがって、債権者へ相続放棄したことを知らせれば、それ以上の請求を受けることは無いでしょう(相続放棄の効力そのものを否認する場合除く)。

しかし、相続放棄することを決めたとしても、家庭裁判所へ申立てをしてから手続きが完了するまでには、どんなに短くても2週間程度はかかります。そこで、家庭裁判所へ相続放棄申述が受理されるまでの間に、相続放棄することを債権者に知られないようにした方がよいのでしょうか。

結論としては、相続放棄することを債権者に伝えたとしても、そのことによって家庭裁判所での手続きを妨害されるようなことはありませんから、連絡をしても全く問題無いと考えていただいて差し支えありません。

ただし、すみやかに家庭裁判所への申立てをおこなうならば、手続きが完了してからの連絡でじゅうぶんなケースが大多数です。それでもご心配であれば、すぐに司法書士へご相談くだされば、個々の状況に応じた最も適切な方法を検討します。

2.債権者への通知はどのようにしたらよいのか

債権者へは相続放棄した事実を知らせるだけで大丈夫です。つまり、相続放棄したことを債権に承認してもらったり、話し合いをする必要はないわけです。

家庭裁判所に相続放棄の申述が受理されたら、「相続放棄申述受理通知書」が送られてきます。そこで、その相続放棄申述受理通知書のコピーを債権者に郵送するか、または、ファックスすることでも差し支えないでしょう(相続放棄申述受理通知書の原本は提出せず、必ずご自分で取っておくようにしてください)。

債権者への通知をご自分でおこなうのが不安なときは、当事務所に相続放棄の手続きをご依頼いただいている場合には、司法書士から債権者へ通知をすることもできます。また、そのために別途費用がかかることもありません。当事務所での司法書士による債権者への通知は、相続放棄が受理された後だけでなく、家庭裁判所への申立て前にも必要に応じておこなっています

【参考:相続放棄申述受理証明書について】

相続放棄申述受理通知書が送られてくるときは、「相続放棄申述受理証明書」の交付請求書も同封されていますが、ご自分で受理証明書を取り寄せる必要は通常ありません。

債権者が相続放棄申述受理証明書を必要とする場合、利害関係人として債権者自らが裁判所へ交付請求することができます。よって、相続放棄申述受理通知書の写しなどを交付することにより、事件番号・受理年月日を知らせればじゅうぶんだということです(ただし、相続放棄申述受理証明書の交付申請は、申述人がおこなうのが最も簡単なので、ご自身で交付請求をして債権者へ渡してももちろん問題ありません)。

3.名前を聞いたこともない会社からの通知だから無視して問題ない?

そもそも、ご家族に内緒で借入れをしていた場合には、亡くなったことにより支払いが滞ることで、ご自宅へ請求書(督促状)などが届いたり、電話がかかって来はじめることがあります。

また、被相続人に借入があるのは分かっていたものの、全く知らされていないし名前も聞いたことのない会社から連絡が入ることもあります。このような場合であっても、架空請求などの類いだと決めつけてしまうのは危険です。元々の借入先から債権譲渡されていることもありますし、債権回収会社(サービサー)から請求がおこなわれている可能性もあります。

ご自分で連絡をするのが心配なときには、すぐに司法書士にご相談ください。相続開始(被相続人の死亡)のときから3ヶ月間が経過していても、債務の存在を知ったときから3か月以内であれば相続放棄が出来る可能性があります。債権者からの通知を受け取ったことにより債務の存在を知ったとすれば、そのときから3ヶ月間が経過してしまえば、もはや相続放棄するのは不可能となってしまいます。

聞いたこともない会社だから大丈夫だろうとか、どうしていいか分からないので放っておこうなどと考えるのは絶対に避けるべきです。期限内であれば出来たはずの相続放棄が、3か月の期間が経過してしまったために不可能になってしまうこともあるのです。債権者から被相続人への請求があった場合、早急に専門家(弁護士、司法書士)に相談するようにしてください。

4.相続放棄が受理されたら絶対に安心か

相続放棄が家庭裁判所に受理され、相続放棄申述受理通知書のコピーを送ることなどで債権者への通知をした場合、その後に債権者から請求を受けることは絶対に無いのでしょうか?

結論からいえば、相続放棄が家庭裁判所に受理されたとしても、債権者としてはその相続放棄の効力を争うことも可能です。ただし、相続放棄の制度自体を認めないというような理由などでは駄目で、法定単純承認の事由があることを具体的に把握していたようなときには、民事訴訟を提起することにより相続放棄の効力を争うこともできるということです。

また、相続開始から3か月が経過した後になって、債務の存在を知ったとして相続放棄した場合に、もっと早い段階で督促をしていたとの反論が出ることもあるでしょうし、また、被相続人の生前から当然に知っていたはずだとの主張がなされることもあるでしょう。

ただし、事実としてそのような事情が存在しないのであれば、相続放棄の効力が覆されることは無いのですから、過度に心配する必要は全くありません。現実にも、家庭裁判所に受理された相続放棄の効力を債権者が争ってくるケースはごく僅かです。それでもご心配であれば、適切な専門家に相談しながら手続きを進めていくのが良いでしょう。

相続放棄のご相談は松戸駅1分の高島司法書士事務所へ

相続放棄の相談室は、松戸駅徒歩1分の高島司法書士事務所が運営しています。当事務所は2002年2月に千葉県松戸市で開業して以来、相続放棄やその他の遺産相続手続きを多数取り扱ってまいりました。

3ヶ月経過後の相続放棄についても豊富な経験がありますから、他で断られてしまったような場合でもすぐに諦めることなく当事務所へお問い合わせください(とくに3ヶ月経過後の相続放棄については、家庭裁判所への申立てをする前にご連絡ください)。

当事務所の大きな特徴はホームページをご覧になった個人のお客様からのご依頼が多いことであり、初めてのお客様へも親切丁寧な接客を心がけています。事務所へお越しいただいての、手続きのご依頼を前提とするご相談・お見積もりはいつでも無料で承っています。

ご相談は予約制ですので、必ず事前にご連絡くださるようお願いいたします。また、当事務所について詳しくは、松戸の高島司法書士事務所ホームページをご覧ください。

松戸の高島司法書士事務所

サイト内検索

Twitter